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『開成流ロジカル勉強法』小林尚(しょう)さんの開成時代の話に学ぶ

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目次

 

開成流ロジカル勉強法って何だろう?興味を持ち、小林尚さんの『開成流ロジカル勉強法』を読んでみた。本書は「読む」「聞く」「書く」「話す」という4技能についてロジカルな勉強の技術を習得し、本物の勉強技術を手に入れようというものである。一生涯勉強ということを考えれば、人それぞれ勉強法は異なるものの、逆にいろいろな勉強法を知っておくことも大事だろうと考える。いろいろな勉強法を知ることで、自分に合った勉強法を確立できるし、自分に合った他人の勉強法、考え方を取り入れることができる。

 

本書は、小林尚さんが開成弁論部で培った経験をもとに、ロジカルに「読む」「聞く」「書く」「話す」という4技能それぞれについて説明されている。細かな内容はここでは割愛するので本書をご一読いただければと思いますが、学生にも社会人にも参考になる内容であり、ロジック(道筋、考え方)について学ぶなら一度は目を通しておいて良い内容である。ストーリー(順序)により説明を行うストーリーロジックや構造により説明を行うストラクチャーロジックについての話は面白い。ただし、ロジックだけで人は動かない、多くの場合感情であるということも本書の最後で書かれていて、相手の感情を理解するためにもロジックを学ぶべきということが書かれています。

 

 

『開成流ロジカル勉強法』

著者 小林尚

2019年9月21日 初版発行

発行 株式会社クロスメディア・パブリッシング

発行社 小早川 幸一郎

 

 

ちなみに、何で開成流なのか?って最初に思った私でしたが(東大流でも良いのでは?)、本書を読んでそういうことだったのか、というのがわかりました。本のタイトルで東大流よりも開成流の方が興味を引くとか、売れやすいとかあるのかなって考えましたが(笑)、どうやらそうでもなさそう??これは、人それぞれ違うと思いますが、例えば開成中・高を目指している小学生、中学生は開成流という言葉に反応するし、その親御さんも開成流に反応するでしょう。灘流とか筑駒流、桜蔭流とかもそうですね。そういえば、開成流はあっても筑駒流とか桜蔭流ってあまり聞かない気がする。。まあ、とにかく開成流ということです(笑)

 

さて、私個人的に印象深かったのは、以下の2点です。

 

努力の度合い

小林尚さんは本書で「200、300もしかしたら1000努力してようやく100返ってくるのだ。」と述べていらっしゃいます。このくらいに考えろ、ということ。特に難関校の受験や難関資格の受験はそうでしょう。合格するには多大な努力が必要であり、特に中学受験はそんなイメージがあります。社会人にもなると時間がなかなか取れないのでいかに効率よく時間をなるべくかけずに勉強しようと考えますが、目指す目的が高みであるほどやっぱり努力は必要。努力の度合いはあるもののやっぱりそのくらいの気概が必要ですね。

 

勉強範囲は一切妥協しない

開成では穴埋め問題の穴埋め箇所だけでなく、問題文全体を暗記するように勉強している生徒が多かったそうです。要は、みんなが手を抜くであろう箇所まで手を伸ばすこと。入試ではどこが出題されるかわからないので丸暗記するということですが、とにかく楽をせずに全部覚えるという心構えと覚悟が成果につながるということ。これは開成に限らず、どの進学校や勉強熱心な人でもやっていることかもしれません。ただ、これができる人は限られるし、これができれば差をつけられる。

 

受験は微差が大差になる世界。中学受験、高校受験は大学受験や資格取得と違って一発勝負。1点の差で人生が大きく変わってしまうような世界です。努力の度合いに関わる部分ですが、結局はやったもの勝ち。そして、これを習慣にできた人は最強。

 

 

本書は開成流ロジカル勉強法ということで、メインはロジカル勉強法を学ぶということですが、伝わってきたのは小林尚さんが勉強家であること、そして、TV等で活躍中のクイズ東大王伊沢拓司さん(開成中高卒)、頭脳王河野玄斗さんもそうですが勉強好きであり努力家であるということ。そこに一切の妥協はないし、結果的に何倍にもなって自分に返ってくる。勉強は裏切らないし、勉強というのは楽しいものであるというのを感じさせてくれる一冊です。

 

 

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