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今回はベンチャー投資家である山本康正さんの著書『「世界基準」で動け』のご紹介です(最終章にはDeNA南場智子さんとの特別対談も掲載されています)。
『「世界基準」で動け』では20代・30代の若手ビジネスパーソン向けに、どのように世界基準を念頭に置いた自律的なキャリアを築いていけるのかの具体が書かれています。
私は40代なので本書の対象外ということになりますが(笑)、「世界基準」というキーワードと「南場智子さん」というキーワードが重なり、読んでみることになりました。
ちなみに、私は南場智子さんの大ファンであり(笑)、自分が尊敬している数人の人物の中の1人です。
『「世界基準」で動け〜新時代の人生サバイバル戦略』
2022年2月1日 第1刷発行
著者 山本康正
発行所 大和書房
さて、山本康正さんの著書『「世界基準」で動け』は20代・30代の若手ビジネスパーソン向けの本であると書きましたが、実は40代向けに書かれた部分も散見されます。
従って、若手ビジネスパーソンはもちろんのこと、40代、50代のビジネスパーソンにとっても興味深く読み進めることができる内容となっています。
優秀なビジネスパーソンに共通している点や、自分のキャリアは自分で組み立てるといった点、更には英語力の必要性についてなど、改めて自分を見つめ直すきっかけになるのでおすすめです。
今回も3つのポイントに絞ってご紹介しますが、若手ビジネスパーソンの視点での視点ではなく(若手ではないので笑)、40代の私から見て参考になったなと思った点を挙げますね。
「謙虚さ」を持つ
山本康正さんはグーグル社での職歴をお持ちですが、優秀なグーグル社員はいたって高いレベルのコミュニケーション能力を持っているそうです。
単にプレゼン力があるといった話ではなく、誰とでもコミュニケーションを取れるオープンな人柄と柔軟性があるそうなのですが、日本企業でもそういった部門間調整、折衝ができる人間は優秀です。
もうひとつ優秀なビジネスパーソンに共通している点として、山本康正さんがおっしゃっているのが「謙虚さ」。
優秀なビジネスパーソンは上には上がいることを理解していて、わからないことがあれば素直に教えを乞う。
この「理解している」ということが大事で、上には上がいるのはわかっているけど謙虚になれない人もいます。
年配の日本人に多いように思いますし、年下に聞けないとかいらぬプライドが邪魔をして自身の成長を妨げている人がいるかもしれません。
私のモットーの1つとして、
「成長したいなら恥をかけ。」
という言葉があります。
これは若手の時から変わらず、今でも持ち続けているマインドです。
ビジネスでもプライベートでも共通したマインドですが、新しいことを学ぶ、わからないことを人から教えてもらうのに「恥ずかしさ」は不要です。
世界基準として、オープンな人柄であったり謙虚さというものがあるということを理解して、日本での働き方、海外での働き方というものを見直してみてはいかがでしょうか。
「個」として戦える自分になる
本書で山本康正さんは「日本でしか働くことができない時点でリスク」と述べていらっしゃいます。
南場智子さんの「沈んでいくタイタニック号でいいポジションを取ってもしかたがない。」という言葉も本書で紹介されていました。
ですが、これらの言葉は裏を返せば、「若い優秀なビジネスパーソンはもっと海外を視野に入れて、自分の可能性を狭めるな。」といったメッセージにも取れます。
企業名や肩書きではなく「個」として判断される時代に、本当に求められる「個」としてのスキルが『「世界基準」で動け』で5つ挙げられています。
そのうちの1つをご紹介します。他の4つのスキルについてぜひ本書で確認してくださいね。それは、
「構造をつかみ、仮設を立てる力」
です。本書ではジョブズ氏のたとえ話が書かれています。
ジョブズ氏はプログラミングができなかったが、その最新テクノロジーの構造を正確につかみ、どのような可能性があるかの仮説が立てられた、という内容です。
ジョブズ氏は技術者ではなかったが、最新テクノロジーをビジネスにつなげていく能力に長けていたということでしょう。
また、「構造をつかむ」という点において、山本康正さんが本書で述べられている内容をフローにまとめてみました。
1. 最新のテクノロジーについて、その構造と輪郭を掴む。
※大まかな構造を素早くつかむことが大事で、全体の2割程度で良い。
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2. 自分たちのビジネスと最新のテクノロジーを絡めてみて、どうユーザーに価値を提供するか仮説を立てる。
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3. 模索し、検証し続ける。
今だとNFTやメタバース、ブロックチェーンなどのキーワードが挙げられますが、こういった最新テクノロジーの深い知識が必要なのではなく、まずは大まかにどのようなものでどういったことができるのか、概要をつかむスキルを身につけましょうということです。
「個」として戦える自分になるための1つとして、「構造をつかみ、仮説を立てる」能力がありますので、ぜひ習慣にしてみてはいかがでしょうか。
「個」として戦える自分になるために年齢も関係ありませんので。
英語力を身につける
英語は避けて通れないでしょう。山本康正さんは最初のうちは独学で「DUO」やNHKラジオ講座などなど使い、英語力を高めていきました。
ところが、学校の成績はぐんぐん上がったものの、海外の現地では全く自分の英語が通じなかったそうです。
そこで、結局使わなければ身につかないということで、「英語を勉強する」方法に「英語で勉強する」方法を加え、英語力がアップしました。
私自身も改めて自分の専門分野の海外の動画を英語で聞いてみたり、原書を読んで勉強してみようと思います。
ちなみに、オンリーワンになるための1つのスキルとしても英語は有効です。
私自身、IT業界で数十年働いていますが、英語は今でも武器になります。
オンリーワンになるためには、自身のスキルの掛け合わせがどれだけあるかになりますから、英語が加わることでオンリーワンになれる可能性はぐっと高まります。
自分の専門分野 ✖️ 〇〇 ✖️ □□ ・・・✖️ 英語 = オンリーワン
南場智子さんも「国境を超えて活躍できる人材」がたくさんいると、企業としても嬉しいとおっしゃっています。
これからも需要のあるスキルなので、自分に合ったやり方で英語力を身につけておきましょう。もちろん年齢は関係ありません!笑
以上、山本康正さんの著書『「世界基準」で動け』のご紹介でした。
あ、最後に山本康正さんのこの言葉を紹介しておきましょうか。
「人生100年時代と言われるが、100年あるからといってダラダラと過ごしていいという話ではない。体力のある若いうちにいろいろ経験を積んでおこう。」
この言葉を聞いてあなたはどう思いましたか?
特に何も思わないか、よし今からでも遅くないから動くぞ!と思うか。
数年後、成長したあなたに会えることを願って。
そして、自分自身も数年後に明らかに変わったと自信を持って言える自分になると信じて。