目次
サンマーク出版代表取締役社長の植木宣隆さんの著書『思うことから、すべては始まる』を紹介しますね。サンマーク出版と言えば、「こんまり」こと近藤麻理恵さんの著書『人生がときめく片づけの魔法』の印象が強いですが、ミリオンセラーを多数世に送り出している出版社で本書を読めばその秘密がわかります。なかなか真似できるというものではないですが、私のような出版の仕事に携わっていない人間でも植木宣隆さんの仕事に対する考え方であったり、サンマーク出版の仕事の指針、編集者の仕事など勉強になる部分がたくさんありました。
『思うことから、すべては始まる』
2020年7月20日 初版発行
著者 植木宣隆
発行人 植木宣隆
発行所 株式会社サンマーク出版
本書は「サンマーク出版かるた」と呼ばれる社内での仕事の指針のようなものをランダムに読める形で目次構成されており、巻末には「いろはにほへと〜」と順番に「サンマーク出版かるた」が掲載されています。今回はその中からお伝えしたい内容を3つピックアップしてご紹介しますね。
へ ヘンタイこそ創造の泉
ヘンタイの力はすごい。植木宣隆さんは「圧倒的なヘンタイこそ、創造の源泉!」とおっしゃっていますが、例えば、文章にこだわり抜くヘンタイだったり、こういう本しかやらないというヘンタイだったり、こういったヘンタイ編集者とヘンタイ著者が組み合わさると最強のコンテンツを生む。ちなみに、植木宣隆さんがこんまりさんと初めて挨拶された際、こんまりさんが「私は片付けのヘンタイです。」と自らおっしゃっていたそうです。圧倒的なヘンタイとは、他人にはない「抜きん出た強み」を持った人間であるということ。であるならば、「圧倒的なヘンタイ」になるという意識を常に持っておくことで、自身の価値はぐっと上がるし、いずれは出版のチャンスにも恵まれるかもしれない。
あ 圧倒的な「量」が「質」へと変化する
本書には船井幸雄さんや大腸の専門家である新谷弘実さんの話が出てきますが、船井幸雄さんはその会社の前に立つだけでその会社の業績の良し悪しがわかるそうです。新谷弘実さんは何万人もの大腸を見てきた経験から、その人が目の前に立っただけで腸の状態がわかるということで、圧倒的な「量」があって「質」が生まれる。今までかけてきた時間ですよね。どれだけの時間をそのことに費やしてきたか。ここでも「圧倒的な」という言葉が出てきますが、「圧倒的な量」をこなすという意識を常に持っておくことで、それが「質」へと昇華する。
ま まずは「そう思うこと」から
最後は本書のタイトルである『思うことから、すべては始まる』に触れておきます。何でもそうですが、まずは「そう思うこと」から始めるということ。サンマーク出版であれば、国内のみならず、「世界でも売れる、世界でも売ろう!」と思い、世界に打って出て成功しています。こんまりさんも今や世界レベルで活躍されてますよね。こんまりさんを見るたび、世の中こんな強運な人がいるんだなっていつも思う(笑)それはともかく、全てはまず「そう思う」ことから始まる。あなたは何を思い、何を始めますか?
植木宣隆さんの著書『思うことから、すべては始まる』を読んで、改めて本って素晴らしいなと思いました。編集者という仕事も大変でありながらもきっと楽しいに違いない。編集者と言えば、植木宣隆さんともご縁の深い鈴木七沖(なおき)も今年11月に出版されました。次回は鈴木七沖さんの著書をご紹介しますね。