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おおたとしまささんの『二月の笑者』ならぬ『二月の勝者』とのコラボ作品

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おおたとしまささんは育児・教育ジャーナリストで、著書は多数、TV番組にも多数出演されている中学受験をする家庭なら誰でも知っている?人です。そんなおおたとしまささんですが、あの有名な『二月の勝者』とのコラボ作品がありますので今回はこちらの本を紹介しますね。ちなみに、今回は中学受験をされる方(親御様)向けのブログになります。

 

 

『中学受験生に伝えたい勉強よりも大切な100の言葉』

2020年7月5日 初版第1刷発行

著者 おおたとしまさ

   装画・挿絵 高瀬志帆

発行人 杉本隆

発行所 株式会社小学館

 

 

本書はタイトル通り、100の言葉が掲載されています。しかしながら、本書の「はじめに」で書かれているように、本書の内容を鵜呑みにせず、必ず「自分ならどうするか」を考えながら読むここと、子どもにそのまま渡して読ませないことといった内容が注記されていますので、これらの言葉を念頭に置いて読み進めることをお進めします。全ての子どもたちに共通して言える言葉は少ないかもしれません。ですから、100の言葉の中から厳選して、自分で考えた上で自分の言葉で子どもに話してみるのが良いでしょう。みんな性格も違ければ学力も環境も違います。的外れなことを子どもに言ってしまうと子どもを傷つけてしまうので気をつけましょう。

 

さて、本書に書かれた100の言葉ですが、おおたとしまささんの100の言葉に高瀬志帆さんの『二月の勝者』から抜かれた挿絵がセットになっている面白い構成になっています。非常に読みやすい内容になってはいるものの、内容によっては「あ、同じことやっちゃってる・・・汗」とか「それはそうだな。」と思ったり、ドキッとさせられたり、自分の考えを改める場面も出てくるでしょう。また、中学受験は一発勝負だし、時間もお金も相当な投資になりますので、じっくり読んで考え込んでしまうこともあるかもしれません。

 

今回は本書の100の言葉から、全ての中学受験を控えた親御様、お子様に共通して伝えたい言葉を3つ厳選してお伝えしたいと思います。とは言っても、3つでは正直収まらず、私の考えも含まれますので、原本を確認されたい方はぜひ本書をお読みください。

 

 

第21講:指揮監督とマネージャー

塾の先生は中学受験の指揮監督であり、勉強方法については塾の先生に任せること。ただし、決して丸投げということではなく、助言できることや塾の先生からの指示に応えるために徹底的にサポートする。

 

親は塾の先生の意図を理解し、意図通りのパフォーマンスが発揮できるよう子どものコンディションを整えてあげること。俳優や役者さんのマネージャーのような形で、演じ方は先生が教え、勉強および体調管理や肉体面、精神面でのサポート、スケジューリング等は親が行うということです。

 

先生から言われたことと違うことを子どもに指示したり、成績が上がらないから親のやり方を押し付けるようなことはしてはいけません。

 

第62講:入試問題=ラブレター

おおたとしまささんがおっしゃっていますが、入試問題は「こんな問題を楽しいと思ってくれる子どもにきてほしい。」というメッセージが込められた「ラブレター」であるということ。例えば、開成中学の入試問題であれば、「この問題、難しいけど解くの楽しいな。」なんて思ったら、それは「両想い」と考えていいでしょう。合格できる可能性は高まります。偏差値が全てではないし、入試って難易度は別にして、自分にとって解きやすい問題、相性が合わない問題ってやっぱりありますよね。

 

ここで言いたいのは、第一志望の学校に入ることが全てではなく、その子に合った学校に入って欲しいということ。本当にその子に合っているかどうかなんて、実際入学してみないとわかりませんし、第一志望の学校にしたってそもそも合っているかはわからない。だとしたら、結局、合格した学校がその子に合った学校なんだと割り切ることも大事です。自分が頑張って入学した学校なら好きになるでしょうし、高みを目指したいなら出口(大学受験等)や将来に逆転すればいい。一番割り切るのが難しいのは案外親かもしれない。。。

 

第100講:最後はみな笑顔で

本書の第100講の言葉は実は空白になっています。中学受験を終えた時に子どもにどんな言葉をかけるのか?そのときになってみないとわかりませんが、来年受験を控えている親御さんであれば、そろそろどんな言葉をかけるのかイメージしておいてもよいかもしれませんね。きっとその言葉がこの第100講に入るのでしょう。

 

「我が家の中学受験というドラマにどんな結末が待っていようとも最後は必ず家族全員笑顔でいることをイメージすること。」

 

イメージすれば本当にそうなる。必笑!・・・本書の締めくくりです。

 

 

中学受験は決して経済的に豊かな家庭だけが挑戦するものではありません。今はお金や時間に余裕がない、というご家庭でも愛する子どものために自分の趣味や娯楽を犠牲にし、子どもの将来や可能性のために勉強(塾、模試、書籍など)のためのお金と時間を費やしているご家庭もあります。女手1つで子どものためにと教育に力を入れていらっしゃるお母さんもいます(頭が上がりません)。受験時は受験料がかかり、入学したらしたで入学金やら授業料やらまとまったお金もいる。

 

中学受験はまだ幼い小6の子どもの試練でもあり、親の試練でもある。だからこそ、最後は家族全員で笑っていること。これだけは絶対ですね。それが将来につながるし、それでこそ家族。子どもも立派、親も立派。全員が中学受験を経験することで更なる成長を遂げていることでしょう。

 

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