千本倖生(せんもとさちお)さんは株式会社レノバ代表取締役会長で、
第二電電株式会社(現KDDI)を稲盛和夫さんらと共同創業された方。
今回は世のビジネスマンにおすすめしたい千本さんのこちらの本の
ご紹介です。
「あなたは人生をどう歩むか」
千本倖生 著
2018年8月10日 初版発行
発行所 中央公論新社
この本は千本倖生さんのご経歴から稲盛和夫さん、盛田昭夫さん、
三木谷浩史さん、孫正義さんなどとの関わり、起業家の歩む道、
そして起業家へのメッセージが書かれていて、
ビジネスに役立つ内容であるとともに、
そっと背中を押してくれる1冊になっています。
230ページくらいある読み応えのある本ですが、
じっくり時間を取って読む価値がある本でした。
千本倖生さんは、
「社会の矛盾を見つけ、社会課題の解決を図ることこそが、
ビジネスを成功させる近道である。」
と述べています。
起業 = 矛盾の解消
という式が成り立つということだと思いますが、
起業する上で大いに参考になるお言葉です。
そして、その事業に対する使命感(ミッション)こそが原動力
となり、どんな困難にも打ち勝つ土台となる。
千本倖生さんが第二電電を創業した際には、
「利用者のための真の自由化を実現したい!」
という骨太のミッションを掲げたことによって、
大きなリスクを背負いながらもやり抜いた。
矛盾解決こそが世のため人のためになるとということであり、
起業が価値を持つ。
ゼロから事業を立ち上げるという点については、
千本倖生さんは次のように述べています。
「まず、何を目指すかという「ビジョン」を持つ。
そして、どんな大義を実現するかという「ミッション」を掲げる。」
どのビジネス書でもこの点においては同じようなことが
書かれていますが、千本倖生さんのこの本を読んでみて、
改めて自分には明確なビジョンはあるか?そして、
骨太なミッションを掲げているか?を自問しています。
本書では、チームの重要性にも触れていて、
要は誰とやるか?ということ。
大きな仕事を成し遂げるには一人では不可能です。
そこにはやはり仲間がいる。
今、大企業になっている会社で最初から全て一人で会社を
作り上げた人をほとんど知りません。
最初に創業メンバーという人間がいたり、
参謀と呼ばれる人がいたりします。
「どうせできないだろう」と最初から諦めてしまうので、
大体の場合、やらないからできないだけ、と千本倖生さんは
おっしゃっていますので、これから何か興そうとしている人は、
まずやってみる!という気概が必要です(私自身も含め)
そのために骨太のミッションを掲げ、行動し、
自ら道を切り開いていく。
この本は、そんな人たちを後押ししてくれる、
先人からのメッセージです。