目次
私が好きな原由子さんの曲で「生かされて私は一人歩き出す」というフレーズがありますが、坂下仁さんの本を読み、「生かされて私は一人立ち上がる」という気分になった。
今回は坂下仁さんの著書『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい』をご紹介します。
坂下仁さんといえば、2014年頃に出版された「いますぐ妻を社長にしなさい」などの著書が有名ですが、本書『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい』もプライベートカンパニーのことが書かれています。
サラリーマンこそプライベートカンパニーを作れという坂下仁さんの主張は今でも一貫していますね。
その根底となっているのは、お金を通して家族の幸せを実現する、GDPを上げる、子どもたちの未来を明るくするといった、単なる節税やサラリーマンだけで居続けることのリスクさだけではない、その先の思いというものがあります。
本書の主な読者は40代を前にした30代の方々や今40代の方々だと思いますが、本書を読めばプライベートカンパニーについて勉強し、今から準備しておかねばときっと思うはず。
これから何をどう準備していけば良いか、プライベートカンパニーを作るにはどのようにすれば良いかの具体については本書が詳しく教えてくれます。
『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい
ー年収アップと自由が手に入る働き方』
2022年3月29日 第一刷発行
著者 坂下仁
発行所 ダイヤモンド社
さて、今回も気になった点を3つに絞ってご紹介しますが、プライベートカンパニーの具体的な設立方法、設立タイミングについては今すぐの設立を前提としていないので、ここでは紹介しません。
40代から稼ぎ口を2つにしてそれからの話になりますので、今の段階ではまず本書を読んで、プライベートカンパニーの全体像、設立タイミングを十分検討しつつ、準備を始めていくことをお勧めします。
3つのビジネスしかやらないこと
まず、稼ぎ口を2つにする場合に本業があることを前提として、副業として何をやるか考えますよね。
サラリーマンなら今勤めている会社以外の収入源を確保するために何をやるかですが、坂下仁さんは本書で基本3つのビジネスしか成功しないとおっしゃっています。
その3つのビジネスとは以下になります。
1、物販ビジネス
安く仕入れて(付加価値を付けて)高く売る。
2、賃貸ビジネス
モノを貸して対価を得る。
3、情報ビジネス
1と2の延長線上にあり、自分のスキルなりオリジナルな情報を売る。
これらビジネスの中で、坂下仁さんは自分が夢中になれる「やりたいこと」、使命を感じる「やるべきこと」で稼ぐことをお勧めしています。
そして、副業は「ビジネスネーム」と「屋号」を決めることが必須であるともおっしゃっていて、ビジネスネームについては気持ちの上での変身効果があったり、人口が実質的にひとり増えるのでGDPも2割増しにする威力もあるそう。
なるほど!と思いましたし、尚更副業をやることの意義というのが大きくなる気がしますよね。
上記のビジネスなら物販が一番やりやすいでしょう。
私自身は以前、中国輸入ビジネスをした経験がありますがうまくいきませんでしたので、別のやり方で物販を始めようとしているところです。
すでに不動産や車など所有している方は賃貸ビジネスも始めやすいですね。
何らかの専門家だったり、自身のオリジナルの情報なりノウハウを持っている方は情報ビジネスが始めやすいので、「やりたいこと」「やるべきこと」を基準に始めてみることが大事です。
本書では、それぞれのビジネスについてノウハウ的な内容が書かれていますが、より具体的なノウハウを知りたい場合は、別の専門書なり、そのビジネスで成功している人が書いた本あるいは動画等を参考にしてみるのもありです。
とにかく、副業を始めるなら3つのビジネスからまず考えて、その上でお金を失わないよう、あるいは無理のない範囲で小さく始めてみてはいかがでしょうか。
自分に投資すること
副業で稼ぐために必要となるスキル、知識を学ぶために自分へ投資すること。
不動産や金融商品に投資するよりも、自分への投資の方がずっとお金が増えるということです。
例えば、55歳での独立を目指す場合の行動として、坂下仁さんは以下のようなマインドセットと投資をせよとおっしゃっています。
平日の毎日1時間と週末(それ以外の時間もあれば)、全てビジネスネームを名乗ったもう一人の自分に売却すると心に決めること。 |
↓
その上で、本やセミナーなどにお金を使って自己投資すること。本来の時間を今から予約して、自分のために活用すること。 |
↓
55歳以降、裕福になっているはず。 |
上記のマインドセットを持ち、時間とお金を自分に投資すれば確かに独立して、自身としての成功に近くというのは誰もが理解できることでしょう。
40代で準備し、50代で実際に行動する。
40代はまだ「種まきの季節」であり、じっくりスキルを磨き、稼げるライフワークへと成長させることを最優先すること。
決して、40代で青田刈りしてはいけないというのが坂下仁さんからのメッセージです。
私自身、本ブログを書いている時点ですでに40代後半ではありますが、まだ遅くはないと思っています。
40代は50代で独立するための「種まきの季節」。
時間を安値で売ってお金に換えるサラリーマンとしての働き方だけでは、サラリーマンとしてのメリットは活かせるものの、裕福になるのは簡単ではありません。
だからこそ、今のままでは50代で後悔することのないよう、40代のうちに準備を始めましょう。
「副業ごっこ」を始めること
本書で「副業ごっこ」という言葉が出てきますが、坂下仁さんは、事業所得に満たない雑所得規模の仕事を「業」としての「副業」と区別するために「副業ごっこ」と呼んでいます。
副収入が年間300万円以下なら原則として雑所得になり、「副業ごっこ」になる。
ところで、サラリーマンとして働いていると翌年の住民税(会社から引かれていない場合)にびっくりすることありませんか。
40代であればそれなりの年収を得ている方が多いですから、こんな経験をしている方は多いはず。
多く稼いだ年の翌年に年収が下がると、住民税の負担が大きく家計にのしかかります。
税金に社会保険料と負担が大きすぎる場合、どうしても節税を考えますよね。
節税を考える際に一緒に考えたいのがプライベートカンパニーの設立です。
プライベートカンパニーというのは、坂下仁さんの本にも書かれている通り、自宅がオフィスとなる自分と家族だけの会社です。
要は、「ひとり会社」ということになりますが、個人事業ではなく法人です。
ですから、株式会社か合同会社かという話になるわけですが、適しているのは合同会社とのこと。
雑所得が年間20万円を超えて、確定申告が必要となる段階でプライベートカンパニーを設立するのがベストのようです。
詳しくは本書を読んでいただくとして、40代、50代は本気で節税を考えないと、サラリーマンとして働いている一部の時間はタダ働きになります。
「副業ごっこ」から「プライベートカンパニー設立」という流れは今から頭に入れておき、今から準備を始めておくことが大事です。
この「副業ごっこ」という言葉。
「副業」というと何かプレッシャーを感じて気が重くなるという人がいるかもしれませんよね。
本業と同様、本気で取り組まなければならないという覚悟が必要になります。
ですが、本気で取り組むということに変わりはないものの、「副業ごっこ」であれば、気軽に楽しくできそうな気がしませんか?
これは言葉の力でしょうか、不思議なものです。
ぜひあなたには、「副業」ではなく「副業ごっこ」を始めてほしいです。
以上、坂下仁さんの著書『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい』のご紹介でした。
ちなみに、本書は特別なことが書かれているわけではなく、節税や稼ぎ口を多く作って複業しようという本も数多く存在します。
そんな中、本書を紹介しようと思った理由としては、私と同じように著者の思いに共感し、税金の悩みや50代で独立したいという40代の方々が以前より増えているのではないかというのがあります。
今の40代、50代は若い。
まだまだいろいろなことにチャレンジできるし、今の子供たち、自分の子供たちに何かを残すのです。
特に、私と同じ世代の団塊ジュニアの方々にメッセージを送ります。