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私は現在、契約上の問題もあって某企業に所属し、某企業の情報セキュリティマネジメント支援を行なっています。今月からCSIRTに入って脆弱性判断等も含めた業務を行っているわけですが、ピアーズジャパン という屋号はあくまで個人事業主としてのマインドを持ち、仕事ができなければクビ、仕事ができれば相応の報酬をいただくといったプロ意識を持つことと、いずれは法人化(「PEERS JAPAN株式会社」)して経営者として世の中のお役に立ちたいという思いからピアーズジャパンという屋号を掲げて活動しています。実は、今でも思っているのが外資系企業に勤めたいということ。
以前、外資系IT企業に勤務しISMS運用や業務改善活動(SixSigma等を活用)をしていた経験から、もう一度外資系IT企業への転職を考えていて、少し前にAWS(アマゾンウェブサービス:クラウドサービス)のWeb会社説明会に参加してみましたが、AWSへの興味がますます高まり、チャンスがあればチャレンジしようと考えています。会社説明会で参加されていた社員の方々も魅力的で好印象でした。当然ながらアマゾン社にも興味があり、ペゾスさんに関する書籍やアマゾン社に関する本も読んで勉強しています。
☆AWS(アマゾンウェブサービス:クラウドサービス)
そんな中、出会ったのが、今回ご紹介するこちらの本です。文字色をアマゾン社のロゴの色に合わせて、黒とオレンジにしました。
『アマゾンで私が学んだ新しいビジネスの作り方』
2020年7月24日 第1刷発行
著者 太田理加
発行人 蓮見清一
発行所 株式会社宝島
まず、アマゾン社と言えば「OLP」という言葉が有名です。会社説明会でもこの言葉は何度も聞きましたし、本書の参考資料やアマゾン社のウェブサイトに掲載されています。
「OLP(OurLeadership Principles)」=リーダーシップ理念
本ブログには記載しませんが、OLPとは全てのアマゾン社員に求められる14か条からなる行動規範であり、アマゾン社員の方々はこのOLPを頭に叩き込んで日々の業務を行っているそうです。私自身も何度もこのOLPを読んで納得したり共感したりしているわけですが、このOLPは全てのビジネスマンに共通する理念だと思いますし、どの会社にも当てはまる理念であるという印象です。もちろん、14か条全ての行動規範が当てはまるとは言いませんが、要は、文書にして明確化しているかどうかの違いだけで、きっといくつかはやっているはず。まずはこのOLPを確認した上で太田理加さんの『アマゾンで私が学んだ新しいビジネスの作り方』を読んでみましょう。ちなみに、著者の太田理加さんはアマゾンジャパン社でプロダクトマネージャーや事業責任者を歴任し、現在は新規ビジネス専門のコンサルティング会社「aLLHANz」を設立されております。
さて、本書を読んでお伝えしたいことは今回1つです。あえて1つに絞りました。それは、アマゾン社で社員に徹底されている「イノベーションは誰でも起こせる。」という考え方です。新規ビジネスとは「イノベーション」であり、その代表格なのがAWS(アマゾンウェブサービス:クラウドサービス)のクラウドサービスです。なんと、アマゾングループ全体の7割ほどの利益を生み出しているそうです。アマゾン社と言えば、本や物販で利益の大半を稼いでいるイメージですが実は違う。アマゾン社では「Peculiar Ways」という行動原則もあり、常識にとらわれずに物事を進めていこう!という合言葉もあるそうですよ。なんだか楽しそうですしやりがいもありそうですね。
では、「イノベーションを起こす」ためにはどうすればいいのでしょうか?太田理加さんは以下の6つの思考法を挙げられています。本書から引用します。
イノベーティブな人の思考法
1、ありえない2つの言葉を掛け合わせる。
2、少し先を見据える。
3、他の業界のことを自社の業界に当てはめる。
4、社会のいろいろな出来事に目を配っておく。
5、大きなマーケットに着目する。
6、自分が夢中な分野の問題解決を考える。
個々の詳細については本書をぜひ参考にしていただければと思いますが、「今までにありそうでなかったもの」だったり、「細部にこだわって誰にも真似できないサービス」を作るということも書かれています。もちろん、世の中、顧客に求められているというのが前提ですが、こういった考え方はアマゾン社のような大企業だけではなく、それこそ個人事業主レベルでも必要な考え方ですよね。私自身も6つのイノベーティブな人の思考法というものを実践しており、来年にイノベーションを起こそうかなと思っている次第です。
本書は読み応えあり、しかもさらっと読める内容の本でもなく、じっくり考えながら読み進めるタイプの本なのでぜひお時間を取って読んでみてください。アマゾン社のことだけでなく、太田理加さんがアマゾン社を辞め、どのようにして現在の会社を立ち上げたのか、そして、太田理加さんの会社がどのようなことをして今現在ビジネスを行なっているのかということが具体的に書かれています。特に、女性起業家やこれから起業しようと考えている女性におすすめです。